癒しの音色に包まれる秋~ヘルマンハープコンサート~

紅葉が景色を美しく染め上げ、秋が深まる季節となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、先日デイサービスエリアにて、ヘルマンハープ演奏グループ「風歌(フーガ)」様によるボランティアコンサートを開催いたしました。穏やかな季節にふさわしい、心癒されるハーモニーを堪能させていただきました。

ヘルマンハープは1987年、ドイツの農場主ヘルマン氏がダウン症の息子のために開発した楽器です。弦の下に楽譜を差し込み、上から下へと弦をつま弾くだけで、楽譜が読めなくても簡単に美しい音色を奏でることができます。まさにユニバーサルな弦楽器です。比較的新しい楽器ですが、日本でもその優しい音色に魅了された多くの方に愛され、音楽療法やリハビリテーション、緩和ケアなど幅広い分野で活用されています。


お揃いの衣装を身にまとい、可愛らしい花で飾り付けた譜面台と共に登場された「風歌」の皆様。懐かしいメロディーをインストゥルメンタルにアレンジした楽曲は、意外性がありながらも、温かく繊細な音色で聴く人を魅了しました。「天使の音色」と呼ばれるのも納得の優しいハーモニーに、ご利用者様からは自然と鼻歌や手拍子がこぼれ、会場全体が和やかな空気に包まれました。


こういう風に演奏されているんですね!

2曲披露された後に、体験コーナーが設けられました。今回は選ばれし3名の職員が代表して挑戦!

音を出すための指の作り方を、ご利用者様も頑張って作られています。



その他、楽譜の読み方を丁寧に指導いただき、「風歌」の皆様と一緒に「キラキラ星」を合奏しました。


ご利用者様とのコラボレーション曲は「上を向いて歩こう」です。配布された歌詞を熱心に追いながら歌われる方、お隣の方と「ここ歌うんやで」とお伝えする方など、皆様それぞれの形で音楽を楽しんでいらっしゃいました。

「テネシーワルツ」で本編が締めくくられた後、アンコールでは「与作」が披露されました。おなじみの演歌が、ハープの演奏により清らかで情感豊かなイメージに変わったことは驚きでした。



さらに、ご利用者様からの熱いリクエストにお応えいただき、「蘇州夜曲」を再演奏してくださいました。

願いが叶ったご利用者様、嬉しそうな表情で大きな拍手をされていました!

「お身体に気を付けてご自愛なさってください。毎日を楽しく生きてください」
風歌の皆様からの心優しいメッセージをもってこの日のコンサートは幕を閉じました。

息子に音楽の喜びを届けたいという開発者の思いから生まれたヘルマンハープ。その優しい成り立ちと同様に、温かな音色は皆様の心を優しく洗い流してくれたようでした。「風歌」の皆様、素敵な演奏と感動をありがとうございました。